2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20530193
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
大森 義明 横浜国立大学, 経済学部, 教授 (10272890)
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Keywords | 教育 / 離職 / ハザード |
Research Abstract |
内生的な説明変数を含む,非独立・競合リスク・混合・プロポーショナル・ハザードモデルのノンパラメトリックな識別には課題が多いことを確認した。ノンパラメトリックな識別条件の緩やかな,内生的な説明変数を含む,混合・プロポーショナル・ハザードモデルと非独立・競合リスク・混合・プロポーショナル・ハザードモデルを用いることにした. 説明変数のリストを幾通りにも変化させながら,(1)離職のハザードモデルの固定効果最大尤度法推定と(2)教育年数の回帰モデルと離職のハザードモデルの同時最大尤度法推定を行った.また,それらの推定値を用い,教育年数を変化させながら,サバイバル(在職)確率や条件付(離職)確率を予測した.その結果,多くの定式化において,教育年数が離職に対し負の因果的効果を持つことが暫定的に見出された. 教育年数の回帰モデルと離職のハザードモデルの同時最大尤度法推定では,数多くの変数を除外変数(操作変数)の候補として用いる.除外変数は,教育年数には影響を及ぼすが離職率には影響を及ぼさない変数である.教育年数の離職に対する因果的効果は,除外変数のリストによりやや異なることが見出された.今後は,除外変数のリストを幾通りにも変化させながら,これらのモデルを繰り返し推定し,教育年数を変化させながら,サバイバル(在職)確率や条件付(離職)確率を予測する必要がある. 暫定的結果の一部をワーキングペーパーにまとめた.
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