2008 Fiscal Year Annual Research Report
広域的市町村合併における地域自治組織の多層的構造再編に関する理論的・実証的研究
Project/Area Number |
20530284
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Research Institution | Aichi University |
Principal Investigator |
宮入 興一 Aichi University, 経済学部, 教授 (40136693)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樋口 義治 愛知大学, 文学部, 教授 (00131128)
黍嶋 久好 愛知大学, 中部地方産業研究所, 研究員 (00460519)
宮沢 哲男 愛知大学, 経済学部, 教授 (90121350)
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Keywords | 平成大合併 / 市町村合併 / 地域自治組織 / 住民自治組織 / 地域協議会 / 合併特例区 / 地域自治区 / 地域コミュニティ |
Research Abstract |
本研究の目的は、「平成の大合併」によって基礎自治体が広域化・大規模化し、これに対応して制度化される都市内分権化と地域自治組織・住民自治組織の多様な試みについて、合併の背景・経緯・手法等を含めて多層的内部自治構造として類型化し、それら類型間の比較研究を理論的・実証的に行うことである。 そのために、今年度は、以下のような研究を実施した。 1.第27次地方制度調査会の地域自治組織の制度化に関する検討内容と経緯について、詳細な検証を実施した。2.合併に伴う都市内分権化と地域自治組織及び住民自治組織の類型化に関する資料収集と分析を行い、作業仮説の設定を実施した。 3.都市内分権化が進み、全国的にもユニークな、地域協議会の準公選制を採用し、かつ、2009年度からは旧市内への地域自治区(一般)の導入をも試行しようとしている新潟県・上越市の実態について、同市役所本庁の他、安塚地域自治区をも含めて聴き取り調査を行い、資料収集を実施した。 4.合併3町に合併特例区を設置し、旧市内に地域自治区を同時に導入した、全国にも類例のない都市内分権・自治システムをとる宮崎市の合併について、前回調査をも踏まえて、愛知大学中部地方産業研究所から研究報告書を出版した。 5.また、上記4.の発展課題として、宮崎市の旧町のその後の状況と旧市内に導入された地域自治組織の実態、及び全国的にも類例のない地域コミュニティ税の導入の経緯と税制デザイン等について、追跡調査を実施した。 6.経済地理学会中部部会主催の「合併シンポジウム:合併で誕生した広域自治体の実情と問題・課題」において、宮崎市と上越市の合併事例をもとに、大規模市町村合併下での地域自治組織と住民自治組織の重層的展開について発表し、またシンポジストとして討議に参加した。
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Research Products
(4 results)