2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20530588
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
村上 宣寛 University of Toyama, 人間発達科学部, 教授 (50115151)
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Keywords | ビッグファイブ / 小学生 / 標準化 |
Research Abstract |
小学生用主要5因子性格検査はビッグファイブの性格次元を各8項目、問題攻撃性項目を追加し、全51項目で全国標準化を行うことにした。小学校の住所をWebから400件程度の住所録を作成し、協力依頼を行った。結果として、12校が研究協力に応じた。不応答5以上のデータを削除した結果、小学4-6年生1674名(男性775名、女性689名、不明210名、平均年齢10.82、標準偏差1.03)のデータが収集できた。同時に、選択肢の回答頻度を分析して低頻度側の選択肢を選んだ場合に加点する方法でF尺度を構成した。問題攻撃性尺度は男児で高得点で、協調性尺度は女児で高得点であった。尺度構成に用いた集団(228名)と1674名の標準化集団の因子構造を比較すると、ビッグファイブの尺度間の一致係数は、E(0.949)、A(0.933)、C(0.894)、N(0.927)、0(0.945)と高度に一致していたので、項目の組み替えは行わないことにした。成人用の主要5因子性格検査では、男性で0尺度が一貫して高かった。ところが、小学生用の主要5因子性格検査では、0尺度の性差は認められなかった。代わって、A尺度とAg尺度に性差が認められた。男児が攻撃的で、女児が協調的という傾向は、よく指摘されている。その意味では、小学生用主要5因子性格検査は、そのような常識的な内容を良く測定していると言える。今後は、信頼性研究と妥当性研究を行いたい。
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Research Products
(1 results)