2009 Fiscal Year Annual Research Report
現代青年の友人関係・自己のありかたと社会適応に関する研究
Project/Area Number |
20530589
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
岡田 努 Kanazawa University, 人間科学系, 教授 (10233339)
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Keywords | 現代青年 / 友人関係 / 傷つけあうことの回避 / 自尊感情 |
Research Abstract |
平成21年度は研究計画に従い,現代青年の友人関係の特質のうちでも,互いに傷つけあうことを避ける心性について,新たに項目を作成し,尺度作成を行った。 平成20年度の研究における自由記述に基づく予備調査から得られた結果を基に項目を作成し,これについて,平成21年8月から9月にかけて高校生,大学生に対する質問紙調査を実施した。 1)友人関係で傷つけ合うことを避ける傾向についての尺度(以下「傷つけ尺度」と略称) 2)併存的妥当性の確認のため柴橋(2004)のアサーションの心理的要因尺度より「配慮・熟慮」下位尺度6項目を同時に実施した。またこのほか 3)被受容感・被拒絶感尺度杉山・坂本(2006) 4)自尊感情尺度Rosenberg(1965),山本・松井・山成(1982)訳を実施した。 「傷つけ尺度」について因子分析を行ったところ「傷つけられ回避」「距離確保」「礼儀」「傷つけ回避」と命名しうる因子が得られ,「傷つけられ回避」「礼儀」「傷つけ回避」が「配慮・熟慮」との高い相関が見られ,併存的妥当性が確認された。 また他の尺度項目との間では,岡田(2007)と同様の関連性が見られたことから,本尺度の構成概念妥当性も確認されたといえる。以上の尺度項目を用いて平成22年度においては本調査を実施する予定である。
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