2008 Fiscal Year Annual Research Report
音声コミュニケーションを支える論理的思考・表現応答能力と対人認知能力の教育評価
Project/Area Number |
20530617
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Research Institution | The National Center for University Entrance Examinations |
Principal Investigator |
内田 照久 The National Center for University Entrance Examinations, 研究開発部, 准教授 (10280538)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石塚 智一 独立行政法人大学入試センター, 研究開発部, 教授 (00168238)
杉澤 武俊 独立行政法人大学入試センター, 研究開発部, 助教 (30361603)
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Keywords | 音声コミュニケーション / リスニングテスト / 基本周波数 / 発話速度 / STRAIGHT分析合成 / 性格特性5因子モデル / 性格印象 / 印象形成 |
Research Abstract |
本研究では,音声コミュニケーション能力の総合的な教育評価方法の開発を目的としている。 そこでは,論理的思考能力や表現応答能力といった言語的な能力の側面に加え,さらに対人的な認知推論能力を測定の対象とした,新しいコミュニケーション能力テストの開発をめざす。 今年度は,まず現行のリスニングテストが測定している能力が,言語能力や他の教科の学力,さらに論理的な思考能力と,どのような関連性があるかを検討した。そこでは,センター試験の問題を用いてモニター試験を行い,それぞれの教科科目の学力の布置を検証した。その結果は,日本教育心理学会第50回総会で発表したところである。 次に,対人的な認知推論能力を検討するため,電話などの音声コミュニケーション場面を想定した。そして,話し方の特徴や音声そのものから,話者の人柄や性格を推測する状況を設定し,その際に手がかりとなる情報を整理するための実験を行った。ここでは特に,音声の発話速度やイントネーションに係わる基本周波数の推移に着目し,これらの韻律的特徴と話者の性格印象の関係性を検討した。今年度は特に発話速度を対象とし,発話速度の感覚量と性格特性5因子モデルに基づく5つの性格特性印象の間の,U字・逆U宇型の2次回帰式による曲線関係を明らかにした。 これらの結果については,第39回国際心理学会議,日本心理学会第71回大会で発表した。
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Research Products
(4 results)