2009 Fiscal Year Annual Research Report
小・中学校教師におけるバーンアウトのプロセスモデルの検討及び予防的介入
Project/Area Number |
20530626
|
Research Institution | Joetsu University of Education |
Principal Investigator |
宮下 敏恵 Joetsu University of Education, 学校教育研究科, 准教授 (40308226)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北島 正人 秋田大学, 教育文化学部, 講師 (30407910)
森 慶輔 群馬社会福祉大学, 社会福祉学部, 講師 (90468611)
|
Keywords | バーンアウト / 教師 / プロセス / 縦断的研究 / 小学校 / 中学校 / メンタルヘルス / モデル |
Research Abstract |
平成21年度においては、昨年度行った調査の結果を詳細に分析した。小学校、中学校という学校種の違いによってバーンアウトのプロセスは異なる可能性があること、また男女差や教職経験年数の違いによってもプロセスは異なる可能性が示唆された。小学校においては、個人的達成感の後退がまず起こり、バーンアウトが進行しているというプロセスがみられた。小学校においては、学級経営をはじめとして、児童や保護者の反応が教師の個人的達成感に反映されやすいといえ、うまくいっているときは、手応えが得られやすいと考えられる。しかし、この達成感が得られないという経験が積み重なると、バーンアウトが徐々に進行するといえる。個人的達成感が後退する前に、同僚からのサポートをはじめ、周りからのサポートをうまく得ることが重要だと考えられる。また、中学校においては最初に情緒的消耗感が高まるということが起こり、そこからバーンアウトが進行していくという結果がみられた。事務仕事の増加に、生徒指導の多様化、複雑化など、多忙化が一番の引き金になると考えられる。中学校においては、管理職がリーダーシップをとって様々な仕事を精選し、管理職からのさらなるサポートが必要だと考えられる。 さらにバーンアウト得点が危険水準に入っている場合、どのようにプロセスをたどるのか、どのような要因が強く影響を及ぼしているかについても検討を行った。 以上の結果から、バーンアウトのプロセスについて様々な角度から検討を行い、予防的介入のためのモデルを検討した。そして予防的介入案を検討し、来年度は介入を行う予定である。
|
Research Products
(3 results)