2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20530648
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Research Institution | Kyoto Bunkyo University |
Principal Investigator |
名取 琢自 京都文教大学, 臨床心理学部, 教授 (10252412)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 〓弌 京都文教大学, 臨床心理学部, 教授 (00151655)
秋田 巌 京都文教大学, 臨床心理学部, 教授 (80192897)
禹 鍾泰 京都文教大学, 臨床心理学部, 教授 (20288682)
平尾 和之 京都文教大学, 臨床心理学部, 准教授 (20512479)
佐々木 玲仁 九州大学, 人間環境学研究院, 准教授 (70411121)
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Keywords | 心理療法 / 専門性 / 職業環境 / 国際比較 / 資格制度 / 連携 / 陽性訓練 / オーストリア |
Research Abstract |
「心理療法家の専門性と職業環境の国際比較」の最終年度として、研究資料の整理と分析を進めるとともに補足調査先の選定と調整を行った。はじめ、ドイツを補足調査候補として9月頃に実施するべく調査の準備を進めていたが、諸般の事情から候補地を再設定することとなり、オーストリアを補足調査地に再決定し、調査先と日程を調整した結果、平成23年2月に訪問調査を実施することとなった。 補足調査にはウィーンのジグムンド・フロイト大学の協力が得られ、我々研究グループが作成したフォーマットに沿った半構造化面接を実施するとともに、当大学が中心となって進めている心理療法家のヨーロッパ統一資格制度の仕組みや進展の状況についてもインタビューすることができた。オーストリアは精神分析発祥の国であり、心理療法家の法制度も整っている点に特色がある。インタビューの結果から、心理療法家の専門性の意識は高く、法的にも守られている安心感が高いことがわかった。また、心理療法家の訓練の基準としては、必ずしも「修士」学位にはこだわらす、むしろ充分な長さと質をそなえた訓練システム(最低5年)であることを重視する視点が示された。 上記補足調査と並行して、これまで得られたデータのテキスト化、概念の整理と分析を進めた。これら成果を「調査成果報告書」として総括する作業を続けている。
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