2009 Fiscal Year Annual Research Report
がん患者に対するマインドフルネスアプローチを用いたケアプログラムの開発
Project/Area Number |
20530651
|
Research Institution | St.Mary's College |
Principal Investigator |
安藤 満代 St.Mary's College, 看護学部, 教授 (10284457)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
椎原 康史 群馬大学, 医学部, 教授 (80178847)
伊藤 佐陽子 京都西山短期大学, 仏教保育専攻, 講師 (50446209)
|
Keywords | がん患者 / 心理支援 / プログラム開発 / マインドフルネスアプローチ / 不安 / 抑うつ / 自己成長感 / 実証的研究 |
Research Abstract |
本研究の目的は、がん患者の心理面の支援をするために、心理療法のマインドフルネスアプローチを用いて、そのプログラムを開発することである。現在、がんは、日本人の死因の上位であり、医学や薬学での発展はめざましいが、心理面の支援については、まだ十分に検証された方法が日本ではないこと、地域格差や病院格差があることから、患者に提供できる支援は非常に少ない。しかし、本研究のように、患者の心理ケアとなる方法を開発し、効果を検証することは、今後の患者支援となること、また研究の知見を増やすことになり、極めて重要なことと考えられる。そこで、今回、マインドフルネスを用いたケアプログラムの開発と効果の検証を行っている。 本年度は2年目であった。1)初年度に作成したADLが高い方のためのプログラムを本年度に実施し、その成果を英語論文に仕上げた。質的分析は投稿中である。2)2年目には、対照群を設定して、不安や抑うつ感の改善に本当にこのプログラムは効果があるのかという調査を開始した。3)このプログラムの効果について生理学的データを得るために、大学生を対象として、唾液によるストレス値が低下するか、また皮膚電気抵抗の値を指標として、リラックスできるかを実証的に調べ、結果をまとめている。4)ADLが低い方用のプログラムを作成した。病床にあっても実施できるものを作成したが、これが臨床でも実施可能であり、有効であるかを調べるために、緩和医療を受けているホスピスに入院中の患者を対象として調査を開始した。これらを一貫して調べることで、がん患者のADLに合わせたマインドフルプログラムが作成され、その有効性が明らかになることは、患者の支援のために意義深いものと考えられる。
|
Research Products
(23 results)