2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20530652
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Research Institution | Nishikyushu University |
Principal Investigator |
西村 喜文 西九州大学, 健康福祉学部, 教授 (40341549)
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Keywords | 臨床心理学 / 心理アセスメント / コラージュ技法 |
Research Abstract |
本研究は、健常な乳幼児から高齢者までの各発達段階のコラージュ表現について調査し、各年代の発達的特徴について考研したものである。 22年度は、研究の最終年度でもあり、平成21年度中に実施した調査の量的・質的調査の追加分析を継続実施した。乳幼児から大学生までコラージュ作品については、形式、内容、印象面より分析を見直し、乳幼児に関しては箱庭学会誌に投稿し掲載される予定である。成人、高齢者に関しても追加分析を行いデータの修正などを行ったが印象評定までは時間の関係上実施できず今後の課題となった。さらに残された課題として学校不適応児、障害児・者、被虐待児のコラージュ表現について、形式、内容、印象面から多角的に検討し、その特徴について分析する予定であった。しかし、学校不適応児や障害児・者の方々のコラージュ作品は、ケースとして関わりながらのコラージュ作品は収集できたものの、量的には収集ができず、また家族や本人からの了解が得られないことも多く学校不適応児3名、障害児・者2名の事例にとどまった。被虐待児に関しては、時間をかけ児童養護施設を訪問し、施設側や子供たちの了解を得た上で40名のコラージュ作品を収集した。被虐待児のコラージュ作品を、形式、内容、印象面から分析し臨床的特徴を明らかにした。コラージュ印象評定と入所年齢や在園年数、コラージュ体験の有無との関係をみると、乳幼児期に入所し、在園年数が長くコラージュ体験も多くなると、コラージュ作品の「安定性」や「表出性」の印象が高くなる傾向がうかがえた。コラージュ療法を通して自己の内省化などコラージュ体験を重ねることの効用も示唆された。しかし、データ数が少なく年齢別など細かく分析する必要があり、今後の研究課題である。尚、児童養護施設でのコラージュの臨床的研究に関しては、23年度の基盤研究(C)に採択されており、今後継続して研究していくつもりである。
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Research Products
(1 results)