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2009 Fiscal Year Annual Research Report

月の錯視に関する実験心理学的研究

Research Project

Project/Area Number 20530662
Research InstitutionNiigata University

Principal Investigator

鈴木 光太郎  Niigata University, 人文社会・教育科学系, 教授 (40179205)

Keywords月の錯視 / 視空間 / 見かけの大きさ
Research Abstract

月の錯視の生起についてはこれまで複数の要因が考えられてきたが、本研究は、視方向と両眼視の点から検討をおこなうものである。平成21年度は、屋内実験と野外実験とをおこなった。屋内実験は、大講義室を暗黒状態にし、15度上方向と15度下方それぞれにレーザーポインターで2光点を提示し(被験者からの提示距離は8m)、被験者には2光点間の距離(標準刺激の2光点間距離は視角で2度)を方向間で比較させた。その結果、15度上方向に比べ、水平方向と15度下方向では2光点間距離(大きさと等価)が相対的に過大視されていた。水平方向と15度下方向に有意な差はなかった。野外実験は、大学キャンパス内の学生広場で夕刻におこない、実際の月(満月に近い状態の月)を刺激にして、両眼視と単眼視について検討した。月を上方向30度と水平方向に設置した鏡(被験者からの距離は3m)に映し、被験者には、マグニチュード推定法により両者の大きさを比較してもらった。前半で単眼視条件、後半で両眼視条件を行なう被験者群と、その逆の前半で両眼視条件、後半で単眼視条件を行なう被験者群とを設けた。その結果、前半で単眼視条件をおこない後半で両眼視条件を行なった被験者群では、両眼視条件では月の錯視が生じたものの、最初におこなった単眼視条件では、錯視はほとんど生じなかった。一方、前半で両眼視条件、後半で単眼視条件を行なった被験者群では、どちらの条件でも錯視が得られた。このことは、最初から単眼視で観察した場合には月の錯視が生じるが、いったん両眼視で観察して月の錯視を経験したあとでは、単眼視で観察しても月の錯視が生じることを示している。

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Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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