2010 Fiscal Year Annual Research Report
沖縄祖国復帰闘争と青年団運動に関する歴史実証的研究
Project/Area Number |
20530739
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
山城 千秋 熊本大学, 教育学部, 准教授 (10346744)
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Keywords | 教育学 / 社会教育 / 青年団 / 祖国復帰運動 |
Research Abstract |
1.沖青協所蔵資料の整埋とデータベース化 沖青協資料の整理とデータベース化を行い、3年目にして完了することができた。分類が完了したのは、A沖青協とB北部市町村、N関係団体文書綴りの61箱(177箱中)である。沖青協に関する資料の目録と整理がすべて完了したことで、次年度からは祖国復帰運動を中心とした青年団運動の記録化に着手したい。なお、まだ整理しきれていない資料については、次年度も引き続き作業を行いたい。今年度の資料調査では、沖青協の現役役員を中心に加勢をいただいた。現役青年にも青年団の歴史に関心をもってもらうことができ、沖青協資料の整理・保管に協力をいただくこととなった。 2.戦後沖縄青年運動史の証言 これまで沖青協会長を中心に7名の男性に聞き取りを行ってきたが、今年度は女子青年に注目して、副会長経験者の諸田キク子氏、伊狩典子氏、福原千代子氏の証言を記録化した。戦後の民主主義のなかで青年団ではいちはやく男女同権を謳い、結成当初から女性役員を登用した。当時の沖縄社会が抱える女性問題題に対し、青年団が積極的に解決に取り組んできた点は、評価されてよい。 沖縄島名護市出身で、沖青協および沖縄産業開発青年隊の設立・運営に深く関わった永山研次氏の聞き取りを行った。貴重な資料および写真等をご提供いただき、今後データ化して、沖青協のホームページ等で公開する予定である。 3.八重山の青年団運動 石垣市で、復帰当時の青年団運動を知る方を探したが、分からないということで、復帰後の青年団運動を担った高嶺善伸氏(県議会議長)への聞き取りを行った。ご出身の川平青年会の運動について中心的に伺ったが、石垣・八重山全体の運動については、今後調べる必要性が残されている。
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