2009 Fiscal Year Annual Research Report

戦前期日本の教育政策過程に関する実証的研究-地方の政策参画課程の解明と分析-

Research Project

Project/Area Number	20530745
Research Institution	University of Hyogo
Principal Investigator	柏木敦 University of Hyogo, 経済学部, 准教授 (00297756)
Keywords	教育学 / 教育政策 / 教育史
Research Abstract	本年度は「太平洋戦前期における地方長官会議関係資料の収集」を行うという計画に某づき、神奈川県、長野県において資料調査を行った。いずれの資料所蔵機関でも研究課題に関わるアジア・太平洋戦前期の地方長官会議関係資料を、ほぼ網羅的に閲覧・撮影(複写)することができた。また同時期の教育政策・行政関係文書についても必要な調査を行うことができ、テジタルデータおよび紙コピーで確保することができた。これらの資料については順次データベース化、画像処理の後DVDへの保存を進めている。なお本年度当初の予定では愛媛県・京都府を調査対象地としていたが、事前の目録による予備調査の段階で、長野県に従前収集できなかった史料があることが判明したため、調査対象を変更した。結果として妥当な調査対象地域の変更が可能となり、効率的な調査・資料収集活動を行うことができた。また「調査結果の論文化」を行うという計画に関しては、三上和夫・湯田拓史編著『地域教育の構想』(同時代社、2010年3月)に、本研究による収集資料に基づく論考を発表した。「資料集の編集・刊行」という計画に関しては、アジア・太平洋戦前期の教育政策の展開を検証するための基礎資料集として『自一八九〇年一〇月至一九〇〇年八月小学校令及び小学校令施行関係法令の沿革』を兵庫県立大学経済経営研究所から刊行(2010年3月)し、本研究において収集した史料を翻刻収録した。本資料集はのべ80の研究機関・資料所蔵機関・学会・研究者に寄贈・配布し、研究成果の共有を期した。