2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20530754
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Research Institution | Shiraume Gakuen University |
Principal Investigator |
汐見 稔幸 Shiraume Gakuen University, 子ども学部, 教授 (70146752)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
志村 洋子 埼玉大学, 教育学部, 教授 (60134326)
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Keywords | 乳児保育 / 環境構成 / 保育士の意識 |
Research Abstract |
2009年度は、保育室の環境条件として部屋の空間構成から本格的に音環境に着目した。昨年同様に川崎市内にある乳児保育所にて、1歳児室の音環境の実態を騒音計とデジタルレコーダーを使用して調査した。それと同時に、音環境が子どもの行為にあたえる影響について、アクションリサーチを行った。またその間における保育士の意識変化についても、過去二年間と同じく質問紙やインタビュー等によって追跡した。この年の特徴は、保育士による研修システムをこれまでの二園交流から三園交流にした点にある。この方式の導入は、従来よりも多角的に自らの保育を見つめ直すことができるのではないかという意図による。 以上の研究から、1歳児室の音環境(自由遊び時間)は過去の調査で明らかにされてきたように80デシベル(dB)を超えることが多いことがわかった。自由遊び30分間あたり80dBを超えるのは100回を上回り、とりわけ絵本を読むなどの静的遊びの空間でも、80dBを超える音が少なくないことが判明した。さらに保育室の外からの音漏れも20回を超えることが明らかになった。とくにオープン型の保育室においては、静的遊びの空間を確保するかは重要な課題である。また保育士の意識変化に関する研究では、三園による交流を通じての研修が他園を通じて自園を振り返るきかっけになることが確認された。それと同時に、交流型の研修をするうえでの園の選択、交流時間の確保など、実現に向けての課題を再確認することになった。
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Research Products
(3 results)