2009 Fiscal Year Annual Research Report
軽度発達障害児の感覚統合機能評価の妥当性に関する研究
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20530892
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
土田 玲子 Prefectural University of Hiroshima, 保健福祉学部, 教授 (30180011)
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Keywords | 発達障害 / 知能検査 / 感覚統合機能評価 |
Research Abstract |
4歳から10歳までの軽度発達障害児(DSMIV-TRによる学習障害、運動能力障害、コミュニケーション障害、広汎性発達障害、注意欠陥及び破壊的行動障害のいずれかの診断に属する者)で、WISC-III知能検査、K-ABC心理・教育アセスメントバッテリー等、標準化された発達検査と、新版感覚統合検査のデータが合計38名(平均年齢8歳)分収集された。全てのケースにおいて新版感覚統合検査のデータはあるものの、WISC-III知能検査、K-ABC心理・教育アセスメントバッテリー等の検査数は十分でなく、相関について分析、検討するためにさらに検査を絞って再度データを収集した。 その結果新版感覚統合検査は、行為機能に関連する項目群が各々知能検査群の構成課題を含む同時処理課題や知覚指数と相関を示す傾向が認められたが、前庭系や体性感覚系の機能を評価する項目群は、他の検査では評価できない領域をカバーする可能性が高いことが判明した。 またこの新検査は、米国での類似検査の因子構造と比較しても異なった因子相関を示す傾向が認められた。 今後の分析、検討課題として(1)さらに障害児群のデータの継続的収集、(2)障害児群の課題遂行特性による症候分類、(3)健常児群における課題遂行特性との比較、(4)障害児群のデータにおける新検査の識別性の検討、(4)障害児群のデータにおける検査-再検査、検者間信頼性の検討、(5)障害児群でさらに左利き群のデータの検討、等を行う必要がある。
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Research Products
(1 results)