2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20540011
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松本 久義 The University of Tokyo, 大学院・数理科学研究科, 准教授 (50272597)
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Keywords | 一般化旗多様体 / 半単純リー群 / 一般化Verma加群 / ユニタリ表現 |
Research Abstract |
半単純リー代数の放物型部分代数が、レビ部分代数を共有する任意の放物型部分代数と内部自己同型で移り合うとき正規であると言うことにする。当面の目標は正規放物型部分代数に対応するスカラー型の一般化されたバルマ加群の間の準同型の存在するための必要十分条件を求めることである。以前の研究代表者の研究により、存在のための十分条件が得られており、それが必要条件にもなっていると予想されているものである。この問題は放物型幾何のモデル空間において線形の微分不変量である高次の山辺作用素の存在条件を求めることと同等であり、表現論や微分幾何などに応用があると期待されるものである。前年度までの研究で、無限小指標が非特異という状況のもと.では、ある必要条件が確立され、正規放物型部分代熱のほぼ半分のケースに対してはすでた得られていた十分条件と一致していることが示されていた。当該年度においては、放物型部分代数がある実形の極小放物型部分代数の複素化になっているような場合を考察した。この場合は正規とは限らないが、クラス1のキャラクターの場合は正規の場合と両様な扱いができることがわかり、SO(p,q)でp+qが奇数になる場合以外については大きな進展があった。特に正則かつ整なキャラクターの場合は存在条件がわかる。残された場合も、未決定な場合は限定されており、それを調べるのは今後の課題である。
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