2010 Fiscal Year Annual Research Report
偏極多様体の断面幾何種数による随伴束の大域切断の次元に関する研究
Project/Area Number |
20540045
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
福間 慶明 高知大学, 教育研究部・自然科学系, 教授 (20301319)
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Keywords | 代数学 / 偏極多様体 / 豊富な因子 / 随伴束 / 断面幾何種数 |
Research Abstract |
Xを複素数体上定義されたn次元非特異射影多様体,KをXの標準因子,LをX上の因子とする.本年度の研究実施計画の下,以下のことについて研究を行ったので報告する. 1.n=4かつLが豊富な因子で,さらに随伴東K+Lがnefとなるときに,m(K+L)が大域切断を持つような正整数mを調べ,mが3以上の任意の整数の時には,m(K+L)が大域切断を持つことがわかった.さらにXがある種の特異点を持つ場合についても調べることで,K+Lの飯高次元が非負であるときに,mが6以上の任意の偶数に対してm(K+L)が大域切断を持つこともわかった.今現在の予想ではK+LがnefのときはK+Lそのものが大域切断をもつであろうと考えられている.そこで平成23年度もさらに小さい正整数mに対してこの考察を継続する. 2.1の研究のうち,K+Lがnefとなるときに,m(K+L)が大域切断を持つような正整数mを調べる方法はn=5の場合についても適用できることがわかった. 3.Xが2次元,Lがnefかつbigであり,さらにLの大域切断のなす次元が1以上であるとき準偏極曲面(X,L)の断面種数g(X,L)はXの不正則数q(X)以上であることが以前に証明されていた.さらにLの大域切断のなす次元が2以上であるときは,g(X,L)=q(X)となる(X,L)の分類がすでになされている.今回,LがnefかつbigでありかつLの大域切断のなす次元が1であるという条件のもとg(X,L)=q(X)となる(X,L)を分類することに成功した.
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Research Products
(3 results)