2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20540083
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
廣瀬 進 Saga University, 理工学部, 准教授 (10264144)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 定廣 佐賀大学, 理工学部, 教授 (40181581)
市川 尚志 佐賀大学, 理工学部, 教授 (20201923)
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Keywords | 低次元トポロジー / 写像類群 / 3次元ハンドル体 / 周期的写像 / 4次元多様体 / 零同境写像 / 位相幾何学 / リーマン面 |
Research Abstract |
コンパクト曲面上の写像類群について,位相幾何学的な観点からの研究を行い,以下の成果を得た. 1. 3次元.ハンドル体の写像類群のNielsen実現について:3次元ハンドル体の向きを保つ同相写像の群から3次元ハンドル体の写像類群への自然な前者の右逆写像が存在するかについて議論した.昨年度は,種数6以上の場合について存在しないことを示したが,今年度は,ハンドル体におけるLantern関係式やBirman完全系列の考察を通じ,種数3以上のハンドル体の写像類群の実係数の1次ホモロジー群が0になることを示し,種数5以上の場合のNielsen実現不可能性を示した. 2. 周期的写像の位数と位相幾何学的性質などの関係について:高知工科大学の笠原泰氏との共同研究により,周期的写像の位数の上限についてのWimanめ結果や,既約な周期的写像の位数の上限についての笠原氏自身の結果のより初等的な別証明について考察した. 3. ハンドル体のdisk twistの根について:向き付け可能な閉曲面上の非分離単純閉曲線上に沿ったDehn twistに根が存在することがMargalitやSchleimerにより示されているが,この3次元ハンドル体版として,大阪大学の門田氏との共同研究により,3次元ハンドル体にproperに埋め込まれた非分離的な円盤に沿ったtwistについては,種数が1,2と4の場合を除いて必ず根が存在することを示し,さらに,根の次数の上限についても考察した. 4. 超楕円的Lefbchetzファイバー空間の実例について:超楕円的写像類群は組みひも群と非常に似通っていることから,超楕円的写像類群における関係式を組みひもの変形を通じて変形することで超楕円的なLefschetzファイバー空間の実例を構成する方法について考察した.
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Research Products
(5 results)