2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20540083
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
廣瀬 進 東京理科大学, 理工学部, 准教授 (10264144)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 定廣 佐賀大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (40181581)
市川 尚志 佐賀大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (20201923)
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Keywords | 低次元トポロジー / 写像類群 / 向き付け不可能閉曲面 / 2次元結び目 / 3次元ハンドル体 / リーマン面 / 無限離散群 / 位相幾何学 |
Research Abstract |
コンパクト曲面上の写像類群について研究を行った.次に詳細を述べる. 1.4次元球面内に標準的に埋め込まれた向き付け不可能閉曲面の写像類群についての研究:以前,4次元球面内に標準的に埋め込まれた向き付け可能閉曲面上の可微分同相写像が,球面全体の可微分同相写像に拡張できるための必要十分条件がRokhlinの2次形式を保つことであることを示したが,同様の事実が向き付け不可能閉曲面についても成立するか,すなわち,Guillou-Marinの2次形式を保つことが拡張可能であるための必要十分条件となるかを研究した.4次元球面内への閉曲面の埋め込みとして,標準的に埋め込まれた実射影平面の連結和であり,normal Euler numberが,種数が偶数の場合は0種数が奇数の場合は1であるものについて考察した.向き付け不可能閉曲面のlevel 2写像類群の生成系について詳細に調べ,また,向き付け不可能な閉曲面の1次ホモロジー群上のある種の直交変換のなす群の生成系についてのNowikの結果を精密化する事により,向き付け不可能写像類群のGuillou-Marinの2次形式を保つ部分群の有限生成系を明らかにした.なお,ほぼ同時期にSzepietowskiにより向き付け不可能閉曲面のlevel 2写像類群の有限生成系が求められており,それを用いても同様の結果が得られた.さらに,その生成系の4次元球面への拡張可能性を示す事により,上記の問題について肯定的な結論を得る事が出来た. 2.3次元ハンドル体の写像類群の表示に関する研究:3次元ハンドル体のホモロジー群については,安定部分についてはHatcher等によって求められているが,不安定部分についてはほとんど知られていない.不安定部分のホモロジー群を求めるため,現在,表示を求める方法に関する予備的考察を行っている.
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Research Products
(9 results)