2008 Fiscal Year Annual Research Report
実用問題を考慮した弾性波動場における係数同定逆問題に対する数値解法
Project/Area Number |
20540104
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
代田 健二 Ibaraki University, 理学部, 准教授 (90302322)
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Keywords | 数値計算 / 逆問題 / 係数同定 / ソース項同定 / 欠陥同定 |
Research Abstract |
本年度は, 「地震震源同定問題に対する数値解法の基礎研究」と「周波数データを用いた鉄とコンクリートによる合成梁の欠陥同定問題に対する数値解法の研究」を中心に実施した. 「地震震源同定問題に対する数値解法の基礎研究」においては, 2次元線形弾性波動場に対するソース項同定逆問題に対して, 随伴数値解法を基礎とした手法を開発し, その理論的研究とプログラム開発, および数値実験を実施した. 本研究は, 本研究課題が対象としている問題群の基礎研究にあたるものであり, 本成果により対象課題への研究実施に向けた基礎を確立することができた. また, 本研究の成果については, 国内外の学会において発表した. 「周波数データを用いた鉄とコンクリートによる合成梁の欠陥同定問題」とは, 鉄とコンクリートによる合成梁の接合部欠陥同定問題のことであり, その問題は接合部における剛性係数同定問題に帰着される. 本研究は, 未知の岡性係数関数を周波数データにより同定することにより合成梁の接触部欠陥部分を同定する「非破壊検査手法開発」を目的としており, イタリアウディネ大学Antonino Morassi教授, 北海道大学大学院中村玄教授, 神保秀一教授との国際共同研究である. 本年度において研究代表者は, その基礎となる数値計算アルゴリズムの導出と, それに計算機上で実現する実装プログラム作成を共同研究内において担当し, その基礎部分について構築することができた. 本研究のここまでの成果については, 共同研究者が今年度6月の国際学会で発表する予定である. また, 高精度解析手法で多点差分法と特異値分解法を組み合わせた逆問題解析手法開発の基礎共同研究へ参加し, 一定の成果を挙げることができた。この共同研究参加については, 研究課題が対象としている問題群への将来的な手法適用を考慮したものであり, その基礎となる成果を得ることができた. 本研究成果については, 英文論文誌へ掲載された
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Research Products
(4 results)