2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20540238
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
松本 倫明 Hosei University, 人間環境学部, 准教授 (60308004)
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Keywords | 星形成 / 乱流 / 磯気流体力学 / シミュレーション |
Research Abstract |
2009年度は以下の研究を行った。 1.分子雲コアの自己重力収縮中における形の変形 観測によると分子雲コアは様々な形を呈しており、また分子雲コアの形はその重力収縮の過程における分裂の問題と関係している。分子雲コアの分裂の問題は、多重星形成と関わる重要な問題である。そこで、乱流状態にある分子雲から分子雲コアが形成して重力収縮する過程を、適合格子細分化法を用いた高解像度シミュレーションで追跡した。その結果、比較的軽い分子雲コアは重力収縮をすると、球状に変形し、高密度部は星間磁場に垂直な円盤状に変形し、さらに高密度部は球状の第1コアが形成した。また、分子雲コアは分裂しないことも確認された。一方、比較的重い分子雲コアでは、収縮中に高密度部がフィラメント状に変形した。 2.シンク粒子とオーム散逸を用いた磁気乱流星形成 これまでのシミュレーションでは、高密度部に第1コアが形成すると時間ステップが極端に短くなり、分子雲コア全体の時間スケールで進化を追跡することが難しかった。そこで、この問題を解決するためにシンク粒子法を開発した。さらに、シンク粒子周辺の磁場の進化をより現実的なものにするために、オーム散逸の効果を導入した。これまでのオーム散逸を導入した方法では、オーム散逸を陽解法で解いていたために、多くの計算時間を要していた。そこで本研究ではオーム散逸を陰解放で解く方法を開発し、現実的な時間で解くことを可能にした。
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