2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20540381
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Research Institution | Fukuoka Institute of Technology |
Principal Investigator |
川崎 恭治 Fukuoka Institute of Technology, エレクトロニクス研究所, 客員研究員 (40037164)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山藤 馨 福岡工業大学, 学長 (90037721)
加藤 友彦 福岡工業大学, 工学部, 教授 (90023217)
熊谷 博夫 福岡工業大学, 情報工学部, 教授 (60099025)
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Keywords | 構造ガラス / モード結合理論 / 場の理論に依る定式化 / KACポテンシャル / 磁束の運動 |
Research Abstract |
(1)液体論的アプローチ: 過冷却液体のモード結合理論(MCT)を場の理論を用いて定式化した。 この定式化により、1ループ近似の範囲では、以前のGOETZEの標準理論の結果を再現した。次のステップとして、より高次のループを採り入れる計算を進めているが、現在までのところ、未完成である。 (2)固体論的アプローチ: 超長期の緩和現象をも記述できる理論の定式化を目指して、次の方法で研究を進めている。 第一は、超伝導体の渦糸に定常電流を印加した場合に誘起される電界EのE→0の極限における理論表式を導く試みである。 この目的のために、先ず、渦糸の運動を記述するLANGEVIN方程式を導いた。 この式から出発して、Kubo-formulaを用いてE→0の極限におけるEの表式を導いたが、実測結果から予測される結果は再現できなかった。これは、独立な2重の統計的性格を有するピン力の扱いが不十分であった結果と思われ、現在、その修正を試みている。 その一方で、実測結果の漸近挙動を、LANGEVIN方程式から出発した数値解析で求める試行を行ったが、長時間の計算を要するため、まだ、信頼できそうな結果は得られていない。 またこれ等とは別に一般に使われている1ループ近似のMCTの妥当性を吟味するためにカッツ型分子間力の系について研究している。我々はカッツ型分子間力がない系をレファレンスとしてそれをセミマクロに記述した場合のカッツ型分子間力の効果を別に考えるレファレンス系の方法を開発したが、未完成である。 上記のテーマは、まだ解決されていない難問で、引き続き次年度に継続して、研究を行う。
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Research Products
(2 results)