2012 Fiscal Year Annual Research Report
巨大地震アスペリティの実体解明のための海域構造調査および解析手法の開発
Project/Area Number |
20540408
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
望月 公廣 東京大学, 地震研究所, 准教授 (80292861)
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Project Period (FY) |
2008-04-08 – 2013-03-31
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Keywords | 地震 / 人工地震調査 / 震源波形 / ニュージーランド / 速度構造 / 海洋性地殻 |
Research Abstract |
本研究では、曳航型人工震源波形観測装置のデザインを行った。本年度までに開発した人工震源波形観測装置では、実際の人工震源地震調査において20メートルを超える水深で震源波形を記録することに成功している。しかしながら、曳航に起因すると考えられる雑音が大きいために、雑音元の一因と考えられる耐圧容器の小型化を目的として、地震波形記録装置の縮小化を図ることを試みた。これまでは、海底地震計用の記録器を流用していたが、これを本波形観測装置に特化して小型化するため新たにデザインを行った。検討の結果、Linuxボードと24bitA/Dを組み合わせる回路を新たに設計し、80 X 150 X 40 [mm]の大きさに納めることができた。本年度はエアガンを用いた航海が行われなかったために実際の運用を行うことができなかったが、小型化による雑音低減が見込まれる。 ニュージーランド北島南部の巨大地震発生域において2010年2~3月に行った人工震源構造調査のデータ解析では、人工震源波形のデコンボリューション手法を適用することによって、屈折波や反射波の同定を詳細に行うことができるようになった。昨年度までに、震央距離~60 kmまでの初動走時を用いて沈み込む海洋性地殻の構造について、合理的な速度構造モデルを構築した。本年度は反射波の走時をこの速度構造モデルにマッピングすることで、浅い角度で沈み込むプレート境界の形状を確認した。また、これまで決められている震源との比較によって、北島東岸下から見られる地震と沈み込む海洋性地殻との関係を明らかにした。一方、海域下の海洋性地殻以深を伝播してくる震央距離~80 km程度の初動について、異常に速い見かけ速度(~8.5 km/s以上)を持つことを初めて発見した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)