2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20540421
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
篠田 太郎 名古屋大学, 地球水循環研究センター, 助教 (50335022)
|
Keywords | 気象学 / 大気現象 / 水循環 / 大気境界層 / 浅い積雲 / Large Eddy Simulation (LES) |
Research Abstract |
本研究は対流圏下層の大気環境場と積雲の相互作用を明らかにすることを目的としていた。具体的には、対流圏下層の大気環境場を規定した場合に、その場で発生・発達する積雲の特徴と発生した積雲の影響による大気環境場の変化を、観測結果と数値実験の結果から示すことで実現を目指した。これまでに、梅雨期の中国大陸上を想定して、湿潤な陸域を対象としたLarge Eddy Simulation(LES)を用いた数値実験を実施し、その結果を論文として取り纏めた。 この論文は陸上の大気境界層過程の変化について、乾燥対流境界層→Forced cumulus(サーマルの上部が凝結することにより形成された積雲)→Active cumulus(積雲内に正の浮力をもち自力で.発達できる積雲)の遷移過程とそれぞれの過程が変化するメカニズムを明らかにした。また、湿度場・安定度、地表面フラックスのボーエン比によってこれらの過程がどのように変化するかについても示した。 この論文は昨年度Journal of the Atmospheric Sciencesに投稿したが、残念ながら受理されなかった。引き続いてシミュレーション結果の検討を行うとともに、論文を改訂中であり、別のジャーナルに投稿するために準備を行っている。
|