2009 Fiscal Year Annual Research Report
詳細シミュレーションによる高密度爆縮プラズマ中での核燃波伝搬機構の解明
Project/Area Number |
20540482
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
城崎 知至 Osaka University, レーザーエネルギー学研究センター, 特任研究員 (10397680)
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Keywords | 高密度プラズマ / 核燃焼 / 中性子輸送 / 高速点火 / 高速電子輸送 / 衝突過程 |
Research Abstract |
研究計画に基づき、本年度は高エネルギー粒子輸送モデルの開発と、高速点火方式の核燃焼点火に重要となる高速電子発生・輸送モデルの開発に重点を置き、研究を進めた。 1次元コードにおいて、核反応生成中性子の輸送とともに、中性子の減速輸送過程において、バルクイオンとの弾性散乱により発生する高エネルギーイオンの輸送を同時に解く、中性子・荷電粒子連立輸送計算モデルの開発を進めた。解法としては、輸送方程式を離散化して直接解く"輸送モデル"と多次元解析を念頭に計算負荷の小さい"拡散モデル"の開発を行った。現在、両モデルの開発がほぼ終了し、一次元モデルにおいてその制度評価を進めている。 高速電子の発生・輸送過程においては超短パルスとプラズマの相互作用と高密度プラズマ中での高速電子の輸送過程の解析が重要となる。前者はレーザー場とプラズマの相互作用、後者は高速電子とバルクプラズマとの衝突過程が重要である。レーザープラズマ相互作用を粒子コードにより取り扱い、輸送過程をFokker-Planckコードで扱う多階層統合コードの開発を進めており、本年度は2次元輸送コードによる加熱過程の解析を主に行い、並行して衝突モデルの改良を行った。2次元輸送解析においてはレーザー導波路確保のために用いる高Zの金コーンが、衝突過程を通じて高速電子ビーム特性を大きく悪化させ、加熱効率を低下させることが明らかとなり、加熱効率改善のために、低Z材をコーンに用いるなどの改良が必要であることが明らかとなった。
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Research Products
(7 results)