2010 Fiscal Year Annual Research Report
アニオン捕捉能を有する新規なメタラマクロサイクリック化合物の自己集積化
Project/Area Number |
20550069
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
前川 雅彦 近畿大学, 理工学総合研究所, 教授 (70229293)
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Keywords | 配位高分子 / 自己集積化 / Cu(I)ハライド / Cu(I)錯体 / 架橋窒素配位子 / X線構造解析 / 熱重量分析 |
Research Abstract |
3つの新規な一次元Cu(I)配位高分子[Cu_4X_4(pprd)_2]_n(X=Cl(1), Br(2)およびI(3) ; pprd=4-(2-ピリジル)ピリミジン)をCu(I)ハライドとpprd配位子を用いて系統的に合成し,それらをX線,IR,およびTG-DTAにより特徴付けた。錯体1の構造は本質的に錯体2のそれに似かよっており,錯体の1および2において,4つのCu(I)原子が4つのClまたはBrイオンにより橋かけされてイス型構造を有する八員環のCu_4X_4骨格を形成している。さらにCu_4X_4骨格は2つのpprd配位子のキレート部位と橋架け部位により繋げられ,Cu_4X_4コアとpprdの2つの複素環芳香族平面により構築された2ステップ型構造を持つ一次元Cu(I)配位高分子を形成している。これらのパッキング構造において興味深いことは,pprd配位子の2つの複素環芳香族平面が錯体1ではa軸に沿って,錯体2ではb軸に沿ってスタッキングしていることである。一方,錯体3における4つのCu(I)原子は4つはI原子により橋かけされ,Cu_4I_4ステップキュバン型構造の四量体を形成し,さらにこのCu_4I_4ステップキュバン型骨格が2つのpprd配位子のキレート部位と橋かけ部位により繋げられて,一次元ジグザグ形無限鎖構造を有するCu(I)配位高分子が形成されている。Cu(I)-X/pprd錯体1,2,3の熱分解挙動をTG-DTAを用いて調べた。錯体1の熱分解挙動が不明確であるが,錯体2と3の熱分解挙動を特定した。
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Research Products
(5 results)