2010 Fiscal Year Annual Research Report
テラヘルツ・スタンダードコム内蔵型周波数カウンターの開発
Project/Area Number |
20560036
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
横山 修子 大阪大学, 基礎工学研究科, 特任研究員 (30437363)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安井 武史 徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 教授 (70314408)
荒木 勉 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (50136214)
|
Keywords | テラヘルツ電磁波 / 周波標準 / 周波数標準コム / 周波数カウンター / フェムト秒レーザー / ファイバーレーザー / 光伝導ミキシング / 光伝導アンテナ |
Research Abstract |
本研究では、絶対周波数が高確度に値付けされた『テラヘルツ(THz)周波数の物差し』を生成し,これを内蔵する超精密なTHz周波数カウンターの開発を行う。ここで、レーザー光源にモード同期ファイバーレーザーを用いることにより、光源部分の小型化が可能になる。さらに、レーザーとTHz検出用光伝導アンテナを光ファイバーで直接カップリングすることにより、計測装置に小型・安定・ロバスト・メンテナンスフリー等の特徴を付与することが可能となる。そこで、本研究ではTHz周波数カウンターの光源にファイバーレーザーを用いる。 今年度は、THz周波数カウンターの周波数帯域を確認するため、サブTHz~THz領域において広帯域な櫛の歯状超離散マルチ・スペクトルを有する電磁波THzコムの計測を行った。電磁波THzコムは、別途準備したフェムト秒ファイバーレーザーから出力された光コムを、非線形光学結晶で波長変換した後、THz発生用光伝導アンテナに入射することにより発生させた。測定の結果、開発したTHz周波数カウンターが少なくとも3THzまではスペクトル感度を有することを確認した。また、サブTHz帯CW-THz光源を用いてパワー検出限界の評価を行い、数十nWのCW-THz波の計測が可能なことを確認した。 次に、THz周波数カウンターの応用計測として、マイクロ波原子時計に位相同期したTHzシンセサイザーの基本特性評価に適用した。THzシンセサイザーから出力されたCW-THz波のスペクトル振る舞いをTHz周波数カウンターで詳細に調べた結果、THzシンセサイザーがスペクトル線幅600kHz、周波数不確かさ10^-12を有していることを確認した。
|
Research Products
(4 results)