2009 Fiscal Year Annual Research Report
大規模接触問題の領域分割法による並列解析手法の開発
Project/Area Number |
20560061
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
宮村 倫司 Nihon University, 工学部, 講師 (30282594)
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Keywords | 接触問題 / 大規模解析 / 領域分割法 / バランシング領域分割法 / 並列計算 / 有限要素法 / 数理計画法 / 内点法 |
Research Abstract |
本研究の目的は,バランシング領域分割法をベースとした接触問題の効率的解法を開発し,大規模接触問題の解析を実現することである.平成21年度には,以下のように理論と実装に関する研究を実施した. 1.内点法とSemismooth Newton法を組み合わせた解法の開発 接触問題の解法として内点法とSemismooth Newton法を組み合わせた手法を開発した.内点法により解の近傍を計算し,そこでSemismooth Newton法に切り換えることで,少ない反復ステップで解を求めることができるようになった.提案手法はInternational Journal for Numerical Methods in Engineering誌に掲載された. 2.摩擦のある接触問題,動的問題の解析コードの開発 摩擦のある接触問題の解析コードのプロトタイプを開発した.今のところは線形ソルバーとしてスパースソルバーを用いており,次年度に接触,滑りの非線形問題に対する求解アルゴリズムの検討を行う予定である.また,バランシング領域分割法による非線形動的解析を実施可能な並列コードも開発した. 3.PCクラスタの改良 昨年度,構築したPCクラスタにバランシング領域分割法のコードを移植し,性能が出ることを確認した.更に,マルチコアCPUに対応できるように,OpenMPによるスパース行列,ベクトル積の並列計算について検討した.
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