2008 Fiscal Year Annual Research Report
地震時の脱線後の鉄道車両と線路構造間の連成振動・衝撃解析の数値計算法の開発
Project/Area Number |
20560230
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Research Institution | Kanagawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
田辺 誠 Kanagawa Institute of Technology, 工学部, 教授 (20179815)
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Keywords | 鉄道車両 / 線路構造 / 連成振動 / 地震応答 / 脱線後 / 接触衝撃 |
Research Abstract |
本研究は、地震時の脱線後の鉄道走行車両と線路構造間の連成振動・衝撃現象を表わす効果的な力学モデルと数値計算法を明らかにして、地震時の編成車両の脱線後までの一貫した線路構造上の高速走行のシミュレーションを可能にし、脱線後の激しい連成振動・衝撃現象を数値的に解明し、脱線しても軌道内を逸脱しないで走行する逸脱防止機能を有する鉄道構造の設計に学術的に役立てることを目的とするもので、平成20年度はその初年度として以下を実施した。 (1)地震時の脱線後の鉄道車両と線路構造間の接触衝撃現象では、軌道構造の断面内は微小変形で剛体移動するものと考えられることから、軌道断面はマルチボディダイナミックス(MD)により、また長手方向はFEM (梁、シェル要素)でモデル化し、脱線後の車輪と、逸脱防止ガードを有する長大な軌道構造間の接触衝撃現象を少ない自由度で表現する効果的な力学モデルを開発した。 (2)走行輪は地震時に脱線後は、軌道面への落下衝突や、落下後軌道面を跳ねながらの接触走行や、逸脱防止ガードへの衝突や、逸脱防止ガードに衝突し跳ね返った後のレールへの衝突等の、脱線後の車輪と軌道構造間の接触衝撃現象を表す、MDとFEMを併用したシンプルで効果的な力学モデルと非線形運動方程式の定式化を行った。 (3)このMDとFEMを併用した長大な軌道構造のモデル化は、超電導磁気浮上式車両のガイドウエイ上の高速走行のシミュレーションの研究で、ガイドウエイのモデル化のために筆者らが考案したものを応用し、脱線後の車輪と軌道間の接触衝撃の力学モデルを開発した。またこれらの定式化とテストプログラムの作成を行った。 (4)この研究成果はWCCM8国際会議で発表し、また米国機械学会の国際ジャーナルで出版した。
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Research Products
(2 results)