2008 Fiscal Year Annual Research Report
工場内三次元姿勢の経時的計測による協調型重労働作業のバイオメカニクス解析
Project/Area Number |
20560247
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
村瀬 晃平 Kinki University, 工学部, 准教授 (80298934)
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Keywords | バイオメカニクス / モーションキャプチャ / 重労働作業 / 下肢関節 / 有限要素解析 |
Research Abstract |
平成20年度は,工場内の作業者の経時的な姿勢捕捉を可能とするためのモーションキャプチャシステムの開発および実際の作業環境に配置し実作業の計測をおこなった. 機械化工場内で頻出する作業例として重量物持ち上げ作業を取り上げた.搬送時の下肢各部の挙動を調査したところ,周辺に障害物のない広い空間での作業の場合は搬送重量の増加に伴い持上動作に違いが見られた.これに対し工場内では搬送重量の違いによる挙動変化は少なかった.しかしながら中腰姿勢時の重量物持ち上げは,腰部・膝部の軌跡が滑らかではなく,搬送ボックス軌跡も不規則だった。計測データを元にバーチャルヒューマンによる下肢シミュレーションを行ったところ,中腰時の腰部椎間板圧縮力が非常に高いことが示された. 他方,触感検出装置を用いて生体軟組織に見立てた複数試料に対して押し込み試験とFEMと組み合わせた推定システムを考案した.材料定数の異なる複数の軟質試料について,拘束条件や形状を変更しても,推定値に大きな変化はなく,全ての被験者が触感により試験片のヤング率の違いを有意に判別できることがわかった. これらをもとに静荷重条件下における膝関節の荷重支持について,膝関節周辺組織を剛体化することなく全て有限要素化し非線形構造解析を行なった.靭帯の有無,屈曲角度が応力分布状態と変位に与える影響を調査したところ,内側側副靭帯の有無が荷重支持機能の喪失,周辺の最大応力値の増加に大きく関与していることが示唆された.
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Research Products
(3 results)