2010 Fiscal Year Annual Research Report
先進国のなかで最も技術レベルが低い我が国の舗装設計法を最高レベルに持ち上げる研究
Project/Area Number |
20560431
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
高橋 修 長岡技術科学大学, 工学部, 准教授 (60236263)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松井 邦人 東京電機大学, 理工学部, 教授 (70112878)
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Keywords | 土木材料 / 舗装 / アスファルト混合物 / 長寿命化 / 配合設計 |
Research Abstract |
本研究では,アスファルト舗装の耐久性,特にわだち掘れの破壊に対する抵抗性を改善するための合理的な体積設計法について検討してきた。これまでの検討により,粗骨材が骨格構造を形成するための設計パラメータを選定し,わが国の交通荷重に即した設計仕様を策定するとともに,適切な空隙とアスファルト皮膜のバランスを選定するための設計手法についてその方向性を示した。 本年度は,骨材粒度の選定のための設計パラメータとアスファルト混合物の物性指標である骨材間隙率,および塑性流動抵抗性との関係をより詳細に把握するとともに,わだち掘れ抵抗性とならんでアスコンの耐久性として重要なひび割れ抵抗性について検討した。ひび割れ抵抗性の評価には,温度条件と設定ひずみを変化させた繰返し曲げ試験を実施し,設計パラメータとひび割れ抵抗性の関係につい調査した。温度条件と設定ひずみを数多く変化させることにより,わが国の気候条件,交通条件を広範に考慮することができて,検討した設計法の妥当性と信頼性を確認することができる。 本年度の検討により,耐久性の高いアスファルト混合物を設計するためには,粗粒度の混合物ではFAc(細骨材中の粗い部分の割合)が,細粒度の混合物ではNewCA(荷重を支える主骨材の割合)が設計パラメータとして重要であり,そのための推奨範囲を言及することができた。他の設計パラメータについては,具体的な推奨値を限定するには至らなかったが,主要設計パラメータの推奨値を得ることにより,配合設計のプロセスでの具体的なガイドラインを示すことができた。また,本研究で室内試験の結果で最も性能が高かった配合について,実際の重交通条件で運用されている混合物とパフォーマンスを比較し,より性能が高いことを確認することができた。
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Research Products
(3 results)