2008 Fiscal Year Annual Research Report
アジア各地の人工照明に起因する二酸化炭素を削減する環境共生昼光照明システムの開発
Project/Area Number |
20560548
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
上谷 芳昭 Kyoto University, 工学研究科, 准教授 (00258302)
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Keywords | 地球温暖化 / CO2 / 昼光 / 自然光 / 人工照明 / 気象衛星 / インターネット / 二酸化炭素 |
Research Abstract |
本研究の目的は、申請者が開発した「環境共生昼光照明システム」に、申請者が開発した「気象衛星画像による全天空輝度分布予測法」を連結することで、日本だけでなく、中国などアジア各地の人工照明に起因する二酸化炭素排出量の削減に貢献できるシステムを開発することである。 平成20年度は以下の研究を行った。 (a)昼光気象データサーバーの開発:インターネットで受信した日本の静止気象衛星「ひまわり」の可視画像、赤外画像、水蒸気画像を、昼光照明計算に必要な全天空輝度分布や昼光照度などの昼光気象データに変換し、インターネットで配信する。 (b)昼光照明制御クライアントの開発:インターネットにより天気情報サーバーから該当する地域・時刻の昼光気象データをダウンロードし、次の(c)および(d)のプログラムを実行する。 (c)昼光照明計算プログラムの開発:申請者が開発したプログラムにより、受信した昼光気象データを用いて昼光照明の対象となる室内空間の昼光照度を算出する。また、単に照度だけでなく、グレアや対比など光環境の質に関する指標も算出し、質の高い昼光環境を実現する。 (d)昼光照明制御プログラムの開発:申請者が開発したプログラムにより、昼光照度を用途に応じた基準照度と比較して必要最小限の照度を補い、グレアや対比なども評価して、人工照明やブラインドなどの昼光照明設備を制御する。 (e)国内での実証実験:実際の居室(大学の研究室)で既設の照明器具を用いて、気象衛星画像より精度の高い魚眼レンズ付きデジタルカメラを用いて天空輝度分布を連続測定し、上記(a)のサーバーを設置して昼光気象データをインターネットで配信し、上記(b),(c),(d)が正常に動作することを実証した。
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