2010 Fiscal Year Annual Research Report
オフィスにおけるワークスタイルと「場」の形成に関する研究
Project/Area Number |
20560570
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
恒川 和久 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 講師 (50283396)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松岡 利昌 名古屋大学, 施設計画推進室, 特任准教授 (50456711)
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Keywords | オフィス / ワークプレイス / ファシリティマネジメント / ワークスタイル / 場 |
Research Abstract |
過去の日経ニューオフィス賞応募資料から各年代のオフィスの特黴を読み取ることで、1980年代後半以降の日本のオフィスとそのコンセプトの変遷を明らかにし、ワークスタイルや「場」の形成に関する知見を得ることを目的として分析を行った。過去21回の日経ニューオフィス賞の応募オフィスを対象とし、オフィスの属性と面積やデスクレイファト、オフィスコンセプトの関係について分析を行った。 1) オフィスコンセプトにおいては、主要なものとして「快適性」、「情報化」などは近年減少し、「コミュニケーション」、「創造性」、「モチベーション」、「セキュリティ」が増加している。これはオフィスの情報化が注目された時代から、ワーカーのモチベーションを高め、知的生産性の向上や、ワーカーの創造性を最大限に引き出すオフィスを求める時代への変化が表れているといえる。 2) 全国審査において賞を受賞したオフィスの中で、新築・自社ビルのオフィス63件の中で、新築・自社ビルのオフィス63件の応募資料のコンセプトを記述するページに書かれた文章の具体的内容について、計量テキスト分析の、定量的な比較分析を行った。その結果、近来多く用いられるキーワードである「コミュニケーション」と場の関係は多様化し、インフォーマルコミュケーションと打合せを可能とする場の増加・多様化に近焦点が向けられていることがわかった。 3) コンセブトと空間の関係を各事例でみていくため、コンセプトコードが比較的多く現れたオフィスについて、コンセプトとそ執務空間への具体化構造についての分析を行った。図面の分析からは、象徴的に設けられるアトリウムから、「コミュニケーション活性化」や「環境制御」へと吹抜け空間の役割が変化していること、また執務室内においては打合せ・討議スペースを開放的・象徴的な場として配置する傾向がみられ、プース型レイアウトにすって個人席では集中業務に特化したオィスが増加していることがわかった。
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Research Products
(2 results)