2008 Fiscal Year Annual Research Report
銅溶錬プロセスにおける貴金属のスラグ損失に関する基礎研究
Project/Area Number |
20560690
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
山口 勉功 Iwate University, 工学部, 教授 (70220259)
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Keywords | 白金 / ロジウム / パラジウム / ルテニウム / 金 / マット / 鉄シリケートスラグ / 分配 |
Research Abstract |
1300℃、SO_2の分圧を0.1として、35mass%SiO_2-65mass%FeO_x系スラグとCu_2S-FeS系マット間における金、白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウムの分配を調べた。結果はつぎのとおりである。 1) 35mass%SiO_2-65mass%FeO_x系スラグへの銅溶解量とマット品位の関係を求めた。スラグへの銅溶解量は、60%Cu程度のマット品位までは約0.6%を示し、マット品位が60%Cuを超すと増大する傾向がある。 2) 35mass%SiO_2-FeO_x系スラグとCu_2S-FeS系マット間における金、白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウムの分配比を測定した。スラグーマット間における貴金属元素Xの分配係数を、L^<s/m>x=(mass%X in slag)/{mass%X in matte}と定義した場合、分配係数は、0.001〜0.01程度を示し、貴金属元素はスラグに比べ100倍から1000倍多くマットに濃縮する。 3) 貴金属の分配係数はマット品位に対する依存性が見られ、分配係数は60%Cu程度のマット品位までは銅品位の増加に伴い単調に増加し、マット品位が60%Cuを超すと増大する傾向が認められる。この挙動はスラグ中の銅溶解度の傾向によく類似しており、スラグ中の銅へ貴金属が溶解することを想像させる。
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Research Products
(1 results)