2008 Fiscal Year Annual Research Report
材料信頼性向上の為の三次元可視化技術によるマルテンサイト組織の定量評価
Project/Area Number |
20560696
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
足立 吉隆 National Institute for Materials Science, 材料ラボ, 主幹研究員 (90370311)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森戸 茂一 国立大学法人島根大学, 総合理工学部, 准教授 (00301242)
佐藤 尚 国立大学法人名古屋工業大学, 工学研究科, 助教 (50402649)
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Keywords | 三次元可視化 / in situ EBSD / マルテンサイト / パーライト |
Research Abstract |
本研究では、金属材料の特性や信頼性をより一層向上する上で重要となる複雑に入り組んだ三次元組織をより定量的に評価することを目的とする。具体的には、シリアルセクショニングEBSD法によるマルテンサイト組織の三次元可視化を実施する。 最適な無歪シリアルヒクショニング研磨方法(機械研磨、Arイオン研磨、FIBを用いたGaイオン研磨)の検討を行った。あわせて高温変形ステージを用いて高温オーステナイトと変態後のマルテンサイトの結晶方位を測定する変形・加熱中その場共にEBSD測定法の構築に取り組んだ。得られたおもな成果は以下のとおりである。 (1)対象組織のサイズに応じて、機械研磨法とFIB研磨法を適宜使い分けことの重要性を示した。これらのシリアルセクショニング像を三次元再構築する手法について検討し、IMOD、MAVIといった解析ソフトウェア-を用いて、三次元像が得られること、また任意の断面での形態評価が可能であることを示した。併せて、観察途中でEBSD測定を任意の一断面で取り入れることによって、三次元的結晶学についても明らかにすることが可能となった。この三次元EBSD観察法を用いて、ラスマルテンサイトの形態が入り組んでいることを明らかにすると共に、その技術を適用してパーライト組織中のラメー組織が三次元的にはねじれていることを明らかにした。これらの知見は、社会基盤材料の信頼性と密接に関役しており、その三次元形態の定量化が次の課題であり、その定量評価法の構築に現在取り組んでいる。 (2)高温変形中その場EBSD測定を可能とするステージの開発を行った。その有用性を確認し、次年度に向けた研究環境の整備を行った。高温変形中の、応力ひずみ曲線、EBSD測定、電気抵抗測定の同時計測が可能なシステムを構築し、順調に稼働することを確認した。
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Research Products
(7 results)