2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20570045
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Research Institution | National Institute for Basic Biology |
Principal Investigator |
真野 昌二 National Institute for Basic Biology, 高次細胞機構研究部門, 助教 (20321606)
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Keywords | シロイヌナズナ / ペルオキシソーム / apm変異体 / GFP / オルガネラ形成 / PEROXIN(PEX) / 膜タンパク質 / タンパク質輸送 |
Research Abstract |
apm1およびapm3変異体は、共にペルオキシソームの数が減少するものの形態は異なっており、apm1のペルオキシソームは長いがapm3では球状となる。今年度は、apm3変異体およびapm1apm3二重変異体を用いたより詳細な蛍光観察、他のペルオキシソーム形成因子との相互作用解析に焦点をおいて研究を進めた。apm3変異体における巨大なペルオキシソームは葉の表皮で観察されるが、同じ葉においても中央付近に比べ、端の細胞で顕著に存在することが明らかとなった。また、apm1apm3二重変異体では、apm3変異体で見られる球状のペルオキシソームが優先的に観察されるものの、根のdifferential zoneではapm1で見られる長いペルオキシソームが観察されることが明らかとなった。これらの結果は、細胞のステージや組織に応じたペルオキシソームの分裂機構が存在することを示している。APM1、APM3はそれぞれDRP3A、PMP38をコードしている。BiFC法によるこれらのタンパク質の相互作用について検討したところ、DRP3A、PMP38共にホモオリゴマーを形成するものの、お互いには相互作用しないことが明らかとなった。これらの結果から、DRP3Aがペルオキシソーム膜上のPMP38に相互作用して分裂リングを形成するのではないことが明らかとなった。 他のペルオキシソーム形成因子としてFIS1A、FIS1Bが報告されている。これらのT-DNA挿入株とapm1およびapm3変異体と掛け合わせを行い、二重変異体の作出を行った。また、apm3変異体の巨大なペルオキシソームにはDRP3Aが相互作用できるか検討するために、DRP3A-GFPをDRP3Aプロモーター下で制御した形質転換体と掛け合わせを行った。本申請課題の最終年度となる2010年度では、これらの多重変異体の解析を進めていく予定である。
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Research Products
(7 results)