2008 Fiscal Year Annual Research Report
魚類における新規グレリン受容体の同定と作用連関の解明
Project/Area Number |
20570065
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
海谷 啓之 National Cardiovascular Center Research Institute, 生化学部, 室長 (40300975)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮里 幹也 国立循環器病センター(研究所), 生化学部, 部長 (50291183)
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Keywords | キンギョ / グレリン / グレリン受容体 / cDNA / 変異体 |
Research Abstract |
本研究では、グレリンによる成長ホルモン分泌および摂食亢進作用が明らかとなっており、実験魚として凡庸されているキンギョを用いて、グレリンと生理作用を結びつけるために重要な「受容体」の構造を決定し、その生体内分布や受容体機能の解明を主な目的として、研究を遂行した。 研究申請時に、塩基レベルで75%、アミノ酸レベルで82%のホモロジーを示すGHS-R1aの特徴を有した2つのcDNAフラグメント(688bpと692bp)を同定していたが、本年度の研究の結果、その全長を明らかにすることができた。また、2種類あると推定していたcDNAは、それぞれに変異体が存在し、計4種類のcDNAを同定した。 692bpのcDNAフラグメントからは、全長が1083bpからなる2種のcDNAが同定された。また、688bpのcDNAフラグメントからは、全長が1101bpあるいは1104bpからなる2種のcDNAが同定された。それぞれのcDNAにコードされているタンパク質のアミノ酸配列は、ゼブラフィッシュのグレリン受容体GHS-R1aおよびGHS-R2aに、それぞれ95%の類似性を示した。次に、その受容体タンパク質部分をコードしているcDNAを哺乳類細胞に強制発現させ、受容体の機能解析をした。その結果、同定した全てのグレリン受容体様受容体がキンギョグレリンあるいはGHSに反応することを見いだした。この結果は、同定したcDNAにコードされているタンパク質がグレリン受容体であることを示しており、そのアミノ酸配列の特徴からキンギョGHS-R1a、GHS-R2aと名付けた。
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Research Products
(4 results)