2009 Fiscal Year Annual Research Report
抗リステリア性ペプチドによる食品の安全性確保に関する研究
Project/Area Number |
20580216
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山崎 浩司 Hokkaido University, 大学院・水産科学研究院, 准教授 (40250500)
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Keywords | バクテリオシン / リステリア菌 / Listeria monocytogenes / Carnobacterium maltaromaticum / バイオプリザベーション |
Research Abstract |
Carnobacterium maltaromaticum CS526株の産生するバクテリオシンPiscicocin CS526の各種細菌細胞への吸着量を測定し,Piscicocin CS526が感受性菌と非感受性菌に関わらず,菌体表面に吸着することを明らかにした。特に 非感受性菌ではEnterococcus hirae JCM8729株およびC.maltaromaticum JCM5348(Bac-)に対して高率に吸着した。また,Piscicocin CS526のC.maltaromaticum CS526細胞からの脱離条件を検討し,既報のようにリン酸緩衝液のpHを酸性(pH2-3)に調整しても菌体表面からPiscicocin CS526が脱離せず,同緩衝液に界面活性剤(Tween80)を添加し,pHを酸性(pH2-6)にした場合にほぼ100%の割合で回収できることを明らかにした。 次に,C.maltaromaticum CS526株のPiscicocin CS526産生に及ぼすNaCl添加濃度の影響を調べ,培地中へのNaCl添加濃度は0.5%が最適であることを見出した。さらに,培地への産生菌の初発接種菌量の影響を調べたところ,初発接種菌量の少ない場合には,C.maltaromaticum CS526によるPiscicocin CS526産生量が少なくなることを見出し,C.maltaromaticum CS526株の何らかの代謝産物によってPiscicocin CS526産生が制御されている可能性を見出した。
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Research Products
(6 results)