2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20580352
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
岡本 芳晴 Tottori University, 農学部, 教授 (50194410)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
畠 恵司 秋田県農林水産センター, 総合食品研究所, 主任研究員 (80360353)
荻原 喜久美 麻布大学, 講師 (50154381)
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Keywords | メラノーマ / 分化誘導 / イヌ / 遊走能 / B16 2F2 / チロシナーゼ / MITF / Rab27a |
Research Abstract |
メラノーマ(悪性黒色腫)は転移率が高く、進行が速い。そのため早期発見を除き、完全治癒が困難な腫瘍である。これまで、メラノーマ治療に用いられている薬剤としては、タキソールなどがあげられるが、毒性が強く、副作用も多い。メラノーマ細胞は・-メラノサイト刺激ホルモン等により、メラニン産生の亢進、細胞分裂速度の低下、運動性の低下がおこる。これらの変化は未分化なメラノーマ細胞が正常なメラノーマ細胞へと分化したことを意味する。今回下記の点を明らかにした。 1.マウスメラノーマ細胞(B16 2F2)はルペオール10・M濃度で48時間処理することにより、形態的には十分に成熟したメラノーマ細胞となった。 2.マウスメラノーマ細胞(B16 2F2)をルペオール10・M濃度で48時間処理することにより、メラノーマ細胞のバイオマーカーであるチロシナーゼ、MITF、Rab27a、myosin-Vaの活性は上昇した。一方、Slac2-aは変化しなかった。 3.ルペオール10・M濃度で4時間処理では、マウスメラノーマ細胞(B16 2F2)は細胞表面より樹状突起を発現しなかったが、8時間処理することにより樹状突起発現が観察された。 4.ルペオール10・M濃度でメラノーマ細胞(G361)および神経芽細胞(NB-1)はその遊走能が顕著に抑制された。 5.同濃度のルペオールは他のヒト由来腫瘍細胞に対してはその遊走を抑制しなかった。 6.犬の自然発症メラノーマ7例に対して0.75-1.5mgのルペオールを腫瘍組織内に局注した結果、2例において完全消失、4例において進行を抑制する効果がみられた。1例においては無効であった
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Research Products
(2 results)