2008 Fiscal Year Annual Research Report
体内時計中枢の細胞間同期機構ー視交叉上核の細胞多様性をふまえてー
Project/Area Number |
20590240
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
重吉 康史 Kinki University, 医学部, 教授 (20275192)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤岡 厚子 近畿大学, 医学部, 准教授 (30077664)
長野 護 近畿大学, 医学部, 講師 (80155960)
鯉沼 聡 近畿大学, 医学部, 助教 (10340770)
筋野 貢 近畿大学, 医学部, 助教 (30460843)
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Keywords | 視交叉上核 / サーカディアンリズム / 体内時計 / 概日リズム / 同期 |
Research Abstract |
体内時計中枢の内部で各細胞を同期している分子を探索するために、視交叉上核に特異的に発現する遺伝子および、視交叉上核の小領域である腹外側部と背内側部におのおの限局する発現遺伝子の包括的遺伝子発現解析をDNA microarrayを用いて行った。それによって、P<0.0001の条件にて約2000個の遺伝子を抽出した。これらの遺伝子については、実際に視交叉上核に限局して発現していることを明らかにするために、in situ hybridization法による局在検索を進めている。同時に、このデータベースを基に視交叉上核に内在するリガンド、受容体のセットを見いだした。本年度の計画2として、株化細胞を用いて、これらの抽出されたリガンドのスクリーニングを進めている。同時に現在、当初21年度に計画していた視交叉上核スライス培養を用いた薬剤効果の検討に入っている。計画を早めたのは以下の理由である。(1)このプロセスにおいて必要とされるPer2プロモーター: :ルシフェラーゼ遺伝子導入ラット(アステラス製薬より提供)の提供を受けいつでも使用できる環境が整った。(2)視交叉上核のスライス培養を行い、Photomultiplier Tubeで発光を検出することによって、視交叉上核概日リズムの位相変位を時系列で追跡することが可能となったこと。(3)本研究の目的である、体内時計の操作を行うためには、体内時計中枢である視交叉上核に候補薬剤を作用させその効果を検証することが所要時間の短縮になると判断した。現在、これらの体内時計調節分子候補の検出システムを用いて、検証中である。
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Research Products
(7 results)