2008 Fiscal Year Annual Research Report
心血管系におけるニトロ化環状グアノシン一リン酸の機能解析と創薬への応用
Project/Area Number |
20590255
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
徳冨 芳子 Kumamoto University, 大学院・医学薬学研究部, 助教 (90253723)
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Keywords | cGMP / eNOS / 心血管系 / NO |
Research Abstract |
生体内で一酸化窒素(NO)産生に依存して生成されるニトロ化環状グアノシン-リン酸(8-ニトロcGMP)の心血管系における生理機能、及び病態との関連を明らかするために、本年度は,8-ニトロcGMPによる血管の機能制御について、in vitroおよびin vivoでの検討を以下の通り、行った。 ラット頸動脈を用いたマグヌス実験により、phenylephrine収縮血管標本に対し、8-ニトロcGMPは弛緩反応のみならず収縮増強も示した。この収縮増強には、血管内皮由来のNO合成酵素(eNOS)uncouplingによって生じたスーパーオキサイドが関与しており、8-ニトロcGMPがレドックス活性を有することが示唆された。さらに、eNOS欠損マウスに8-ニトロcGMPを皮下から2週間投与することで、収縮期血圧が低下していたことから、vitroの結果と同様に、eNOSに依存する収縮増強が欠損マウスでは起こらなくなり、血管の弛緩が優位になっていることが示された。また、8-ニトロcGMPによる弛緩応答に関しては、8-ブロモcGMPより強い活性が示された。その機序の一つとして、PDE(V)による分解を受けにくいことが示唆された。今後さらにこの血管機能制御メカニズムを詳しく調べることで、様々な血管病と8-ニトロcGMPとの関連について解明を進める予定である。 ---------------------[End of Page 1]---------------------
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Research Products
(4 results)