2008 Fiscal Year Annual Research Report
リーシュマニア感染防御免疫の誘導に関わるILー12産生調節機構の解析
Project/Area Number |
20590424
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
本間 季里 Nagasaki University, 医歯(薬)学総合研究科, 講師 (70307940)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
由井 克之 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (90274638)
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Keywords | リーシュマニア / マクロファージ / IRF-4 / Th1 |
Research Abstract |
1)IRF4/RAG2DKO(DKO)を作成し、DKOならびにRAG2KOに正常CD4T細胞を移入した。移入3日後にL. major原虫1X10^6を足趾に感染させ、経時的に足趾の肥厚を測定した。感染4週まではRAG2KOに比べDKOで足趾の肥厚は著明に抑制されていた。 2)感染5週目に所属リンパ節の総細胞数、移入細胞数を調べたところ、DKOにおいては、総細胞数、移入細胞数ともRAG2KOに比べ著明に減少していた。 3)リンパ節細胞をL. major粗抗原で刺激しIFN-γ産生をELISAで測定した。RAG2KOでは明らかなIFN-γ産生が認められたが、DKOではIFN-γ産生は認められなかった。すなわち、DKOでは感染5週ではL. major特異的Th1の誘導は認められなかった。 以上のことから、IRF4KOマウスにL. majorを感染させた時に観察された感染早期の足趾の肥厚の抑制は、移入T細胞が正常T細胞であっても、レシピエントのマクロファージ・樹状細胞にIRF4が発現していなかった時に認められたことから、マクロファージ・樹状細胞に発現しているIRF4が感染早期の原虫排除に抑制的に働いていることが示された。また、獲得免疫の主体を成すL. major特異的Th1細胞の誘導及び維持は、マクロファージ・樹状細胞に発現しているIRF4によってその運命が決定づけられていることが示唆された。
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Research Products
(8 results)