2009 Fiscal Year Annual Research Report
リーシュマニア感染防御免疫の誘導に関わるIL-12産生調節の解析
Project/Area Number |
20590424
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
本間 季里 Nagasaki University, 医歯(薬)学総合研究科, 講師 (70307940)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
由井 克之 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (90274638)
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Keywords | リーシュマニア / マクロファージ / IRF-4 / Th1 |
Research Abstract |
平成20年度の研究実績より、L.major特異的Th1細胞の誘導、および維持は、マクロファージ・樹状細胞に発現しているIRF4によってその運命が決定づけられていることが示唆された。そこで、平成21年度は、そのメカニズムを明らかにするため、2つの新たな実験系の確立を行った。 1) OVA特異的T細胞レセプタートランスジェニックマウス(OT-1およびOT-II、DO-11.10)と、OVA組換えリーシュマニア原虫(Lmajor-OVA)を用いた抗原特異的な実験系の確立 2) Cre-loxpのシステムを用いて、樹状細胞、マクロファージ特異的にIRF4を欠損させたconditional knockoutマウスを用いた実験系の確立 <OVA特異的T細胞レセプタートランスジェニックマウス(OT-1およびOT-II、DO.11.10)と、OVA組換えリーシュマニア原虫(Lmajor-OVA)を用いた抗原特異的な実験系の確立> ◆ Lmajor-OVAはSmith博士より分与していただいた。このLmajor-OVAは、これまで実験に用いていた株と異なるので、まず、足趾に感染させ、BALB/c、B6、IRF4 KOそれぞれの足趾の肥厚を測定した。これまでの株と異なり、感染初期において抵抗性マウスよりも足趾の肥厚が抑制される現象は認められなかった。従って、抗原特異的Th1細胞の解析に適している。 ◆ Lmajor-OVAのOVA発現を確認した。DO.11.10マウスからCD4T細胞を精製しレスポンダー細胞とした。BALB/cマウスの脾臓より樹状細胞を精製し、抗原提示細胞とした。野生型Lmajor(Fv-1)およびLmajor-OVAを4回凍結融解をすることで作成した粗抗原を種々の量で加え、96時間培養した。培養上清中のIL2をELISAで測定した。 ◆ Fv-1刺激に比べ、Lmajor-OVA刺激で、DO.11.10からのIL2産生は著明に高かった。DO.11.10はOVA特異的CD4 T細胞なので、Lmajor-OVAに発現しているOVAによって活性化したことが確認された。 現在、特異的T細胞の数、活性化マーカーなど検討中である。 Cre-loxpのシステムを用いた実験系は分与されたマウスが感染を起こしていたため、その除去に時間がかかり、現在やっとマウスの掛け合わせに入ったところである。マウスはloxp-siteに挟まれたIRF4遺伝子を組み込んだマウスとCD11cプロモーターの下流にCreを組み込んだマウスを用いて樹状細胞特異的にIRF4を欠損させたマウスを作製する予定である。
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Research Products
(7 results)