2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20590478
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
伊藤 康彦 Chubu University, 生命健康科学部, 教授 (00022872)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 守弘 中部大学, 生命健康科学部, 講師 (10281081)
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Keywords | パラミクソウイルス / 持続感染細胞 / HN蛋白 / F蛋白 / センダイウイルス / パラインフルエンザウイルス / 定量法 / steady state |
Research Abstract |
ウイルス持続感染の成立、維持及び変異の機構を科学的に解析する為に、我々の研究室で世界で初めて開発に成功した持続感染効率定量的測定法を改良し、それを駆使して、ウイルス持続感染成立機構を詳しく解析した。その結果、パラミクソウイルスの持続感染は5つの様式に分類できることが明らかになった。クラス1は最初から殆どCPEを示さず, steady stateの持続感染細胞が形成される。 hPIV2CA strain, SV5Tl strain, hPIV4AやhPIV4Bがこのクラスに属する。クラス2は初感染では激しいCPEを示すが、速やかにsteady stateの持続感染細胞が形成される。 SV5WR strainがこのクラスに属する。クラス3はセンダイウイルスが属し,初感染は非常に激しいCPEを示し,殆どの細胞は死んでしまうが,長時間培養し続けると,全くCPEのないsteady stateの持続感染細胞が形成される。クラス4は,持続感染細胞は樹立できるが、つねにCPEがみられ。 steady stateの持続感染細胞とcarriers tateの持続感染細胞が共存している。 hPIV2Toshiba strainやSV41がこのクラスに属する。最後のクラスはムンプスウイルスの場合で,圧倒的にcarrierstateの持続感染細胞から成立するが,ごく僅かなsteady stateの持続感染細胞が共存している。持続感染効率定量的測定法をセンダイウイルスのリコンビナントウイルスの性質解析に応用した所、F蛋白とHN蛋白の新たな機能が見いだされれ、この持続感染効率定量的測定法の有用性が証明された。
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