2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20590478
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
伊藤 康彦 中部大学, 生命健康科学部, 教授 (00022872)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 守弘 中部大学, 生命健康科学部, 准教授 (10281081)
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Keywords | パラミクソウイルス / 持続感染細胞 / HN蛋白 / F蛋白 / センダイウイルス / パラインフルエンザイルス / 定量法 / steady state |
Research Abstract |
ウイルス持続感染の成立、維持及び変異の機構を科学的に解析する為には、ウイルス細胞傷害誘導機構の解析が不可欠である。ウイルス持続感染能の高いウイルスは細胞傷害性の程度が低いことが明らかになっている。ウイルス側の要因については1昨年度解析したので、昨年度はウイルス傷害性発現の宿主細胞因子、特にProtein kinaseの役割について解析をした。本年はその続きで、Protein kinase間の相互作用について、解析した。HPIV2誘導の細胞融合はRho kinase阻害剤では抑制され、C-kinase阻害剤では亢進されることが明らかにしたが、それぞれの作用が他のProtein kinas阻害剤でその活性がキャンセルされるかどうか検討したところ、Rho kinase阻害剤とC-kinase阻害剤はお互いの作用を阻害することが明らかになった。このことは細胞内でProtein kinaseがネットワークを作っていることを示している。さらに、Protein klinaseがウイルス増殖に関係しているのか、細胞の固有の作用に関係しているかどうかを調べるために、ウイルス非感染細胞にだけ、Protein kinase阻害剤は作用させたところ、Rho kinase阻害剤作用細胞ではHPIV2による多核巨細胞形成が抑制され、C-kinase阻害剤作用細胞ではHPIV2による多核巨細胞形成が増強された。このことはProtein kinase阻害剤が非感染細胞において作用していることを示唆しており、細胞固有な因子を阻害していることを示している。今後、kinase阻害剤がターゲットとしている宿主細胞因子は何なのかについて解析をした。細胞骨骼系のウイルス誘導細胞傷害、特に細胞融合、発現への関与について解析する。
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[Journal Article] Completion of the full-length genome sequence of human parainfluenza virus types 4A and 4B : sequence analysis of the large protein genes and gene start, intergenic and end sequences.2010
Author(s)
Komada H, Kawano M, Uefuji A, Ito M, Tsurudome M, Hatakeyama E, Nakanishi M, Sakue S, Joh C, Suzumura E, Tamaki T, Tomioka T, Nishio M, Tsumura H, Uematsu J, Yamamoto H, O'Brien M, Bando H, Ito Y
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Journal Title
Arch.Virology
Volume: 156(1)
Pages: 161-166
Peer Reviewed