2010 Fiscal Year Annual Research Report
研修医における処置時の感染防御とその行動に影響する因子に対する検討
Project/Area Number |
20590512
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
高田 清式 愛媛大学, 医学部附属病院, 教授 (80197102)
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Keywords | 感染症 / 研修医 |
Research Abstract |
平成22年度は、平成20、21年度と同様に当院研修医において参加観察法にて研修医の院内感染の実践を把握することを行った。平成22年度は感染教育を前年度同様に徹底・実践した。各研修医の白衣から細菌培養を行ったところ、ブドウ球菌の検出は平成20年度4名(34名のうち)、平成21年度5名(39名のうち)、平成22年度3名(35名のうち)であり、そのうち平成20年度には2名にMRSAが検出されたが、平成21、22年度は検出されなかった。また白衣に関しては、同じものを長期に着用せず積極的に交換することを勧めている背景のもと各研修医の平均着衣日数を調査したところ、平成20年度6日、平成21年度4.6日、平成22年度5.5日間の着衣継続状況であった。このように、MRSAの検出、白衣の着衣日数などはこの研究を通じて感染教育を徹底した効果が幾分は表れたと考えられた。さらに、今年度感染対策に関して、研修医自身の実行性に関する調査として研修医の手袋着用率を、平成20年度同様各研修医に同行し、処置ごとの手袋の使用状況を観察するとともにインタビューにて調査した。9その結果、平成20年度の59,6%(34名調査)に比べ、平成22年度は63.8%(35名調査)であり、研修医の感染対策の実践についても幾分の改善傾向が示された。研修医に対しては昨今このような院内感染の実践部分での検討・研究はまだ充分には行われていないのが現状であるため、このような感染予防の調査・研究は、研修医自身の感染症に対する自覚を促すことにも繋がる観点からも有意義であり、この調査および結果を機会にさらに綿密な院内感染の実践教育を行う必要がある。
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Research Products
(2 results)