2008 Fiscal Year Annual Research Report
高感度同時検出発光酵素イムノアッセイの開発と3種歯周病原因菌の検出への応用
Project/Area Number |
20590584
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
伊藤 克敏 Showa University, 薬学部, 准教授 (20223141)
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Keywords | 生物発光法 / 化学発光法 / イクオリン / ルシフェラーゼ / ペルオキシダーゼ / 三酵素同時測定 |
Research Abstract |
今年度はオワンクラゲイクオリンとカルシウムイオンの反応、ホタルルシフェラーゼとルシフェリンの反応に引き続く、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)を化学発光法で測定する三酵素同時検出法の開発を行った。本測定法の原理は以下の通りである。第一段階ではイクオリンをカルシウムイオンで発光検出し、第二段階ではルシフェラーゼをルシフェリン、ATP、Mg2+、O2存在下で発光検出する。第三段階ではHRPをルミノール、過酸化水素を基質として発光検出する。この時、共存するルシフェリンはHRPの発光増強剤として作用する。さらにルシフェラーゼ由来の発光は陽イオン界面活性剤である塩化ベンザルコニウム(BAC)を添加し、ルシフェラーゼ活性を抑制することで排除した。 本法における、イクオリンの検量域は1.2x10-19〜4.8x10-16mol/assay、最小検出感度は2.76x10-20mol/assay、同時再現性は2.2〜4.2%であった。また、ルシフェラーゼの検量域は5.3x10-18〜2.2x10-14mol/assay、最小検出感度は6.51x10-19mol/assay、同時再現性は2.6〜4.9%であった。HRPの測定においては、HRPの基質溶液に1.0mM p-Iodophenolの添加を試みたところ、約2倍発光強度が上昇した。0.25%BACを加えルシフェラーゼ活性を抑制し、その後の発光を測定したところ、HRPの検量域は4.9x10-16〜3.1x10-14mol/assay、最小検出感度は1.86x10-17mol/assay、同時再現性は2.4〜7.9%であった。次年度以降これら三酵素を標識とする免疫測定法や遺伝子診断法に本法を応用する。
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Research Products
(7 results)