2009 Fiscal Year Annual Research Report
高感度同時検出発光酵素イムノアッセイの開発と3種歯周病原因菌の検出への応用
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20590584
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
伊藤 克敏 Showa University, 薬学部, 准教授 (20223141)
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Keywords | イクオリン / ルシフェラーゼ / ペルオキシダーゼ / 同時発光検出 / イムノアッセイ / 歯周病菌 / Multiplex PCR |
Research Abstract |
本研究では、歯周病菌の中で代表的なPorphyromonas gingivalis、Actinobacillus actinomycetemcomitans、Treponema denticolaの3菌の遺伝子をPCR増幅と、イクオリン(Aq)、ビオチン化ルシフェラーゼ(b-Luc)、西洋わさびペルオキシダーゼ(HRP)を標識酵素とする三成分同時生物化学発光検出酵素イムノアッセイを組み合わせた方法を検討した。 Reverse側にFITC、Forward側にdigoxigenin、biotin、Texas Redで標識した計3対のプライマーを用いて歯周病菌遺伝子のMultiplex PCRを行った。得られた増幅産物を希釈し、抗FITC抗体固相化プレートに添加後、室温で1時間放置した。洗浄後、Aq標識抗digoxigenin Fab抗体結合体、ストレプトアビジン・b-Luc複合体、HRP標識抗Texas Red抗体を各々添加し、1時間反応させた。再洗浄後、カルシウム溶液を加え、Aqの発光を測定した。次にルシフェリン溶液を加え、b-Lucの発光を測定し、最後にルミノール溶液を加え、HRPの発光を測定し、同一ウェル内で3菌の遺伝子のPCR増幅産物の検出を行った。 同時発光検出法による各酵素の検出感度はAq : 2.8×10-20、b-Luc : 6.5×10-19、HRP : 1.9×10-17mol/assay、同時再現性は7.9%以下であり、全測定が約13分で可能であった。本発光法を三成分同時発光検出酵素イムノアッセイによる歯周病菌遺伝子の検出に適用した。Multiplex PCR条件は検討の結果から、Pfu Turbo DNAポリメラーゼを用い、サイクル数は20回を至適とした。得られたPCR増幅産物を3成分同時BCLEIAで検出したところ、歯周病菌を迅速かつ高感度に検出することが可能であった。希釈試験では3種の菌全てで100~12800倍希釈まで正確かつ高感度な検出が可能であった。この結果は、同時に行なったアガロースゲル電気泳動法と比較し、約9~36倍高感度であった。
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Research Products
(5 results)