2009 Fiscal Year Annual Research Report
職業関連アレルギーに関する国際症例収集システムの開発と展開
Project/Area Number |
20590605
|
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
皆本 景子 Kumamoto University, 大学院・生命科学研究部, 助教 (00381012)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 幸一 熊本大学, 大学院・生命科学研究部, 教授 (00094029)
魏 長年 熊本大学, 大学院・生命科学研究部, 准教授 (00363523)
|
Keywords | 職業関連アレルギー / 症例収集 / 感作性物質 / 予防医学 / 産業保健管理 |
Research Abstract |
アレルギー職業関連アレルギー症例収集フォーマットを用いて、現在のところ医療関連業種で約50例、農業、食品製造、その他製造業あわせて約30例ほど収集している。さらに、症例を集めて報告書作成の予定である。また、予防管理システム構築のためのモデルとしてハウスミョウガ栽培従事者のアレルギー性接触皮膚炎を疫学調査、症例報告、抗原の同定および動物実験等によるミョウガ成分の抗原性の評価など、包括的な検討を行っている。本年度は、発症メカニズムにおいて、1型、IV型双方がかかわっていること、ハウスミョウガ栽培者が高温多湿環境下での労働による多量の発汗とニッケル感作の関連、ミョウガに含まれるニッケルとの関連などを検討した。ミョウガ抗原の同定と感作性については、以前より行っているGPMTとLLNAを用い、主に揮発成分の抗原性の検討が終了し、近く論文発表の予定である。パッチテメトで陽性が確認されているミョウガ成分の抽出物については、薬学部の協力を得て、カラムクロマトグラムを用い、分離精製し、いくつかの精製された物質のパッチテストで、抗原である可能性のある物質を把握したが、いまだ、構造式の決定には至っていない。今のところ、すでに感作された従事者においては、手袋、保護クリームなどで快適な継続就労が可能となることが証明されたので、抗原の同定とその感作性の強さを把握することによって、ハウスミョウガ栽培者における感作自体の予防、ひいては、ハウス栽培者の皮膚障害予防管理の方法を構築し提案できると考える。
|
Research Products
(3 results)