2008 Fiscal Year Annual Research Report
乳腺組織中エストロゲン濃度・エストロゲン合成能と乳がん罹患に関する症例対照研究
Project/Area Number |
20590630
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
南 優子 Tohoku University, 大学院・医学系研究科, 教授 (60239316)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 貴 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10261629)
角川 陽一郎 東北大学, 宮城県立がんセンター(研究所)・転生化学部, 特任研究員 (60221173)
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Keywords | 乳がん / エストロゲン / アロマターゼ / 乳腺組織 / 症例対照研究 |
Research Abstract |
これまでの研究で、血中女性ホルモンと乳がんの発生・進展との関連が明らかにされている。しかしながら、近年の基礎研究では、血中だけでなく乳腺組織中エストロゲンも乳がんの発生・進展に重要な役割を果たしていることが示唆されている。本研究の目的は、症例対照研究の手法により、ホルモンレセプター別に乳腺組織中エストロゲン濃度と乳がん罹患リスクとの関連を明らかにすることである。乳腺組織中エストロゲンの役割を解明することは、何らかの介入による乳がん予防につながる可能性がある。平成20年度は、1. 実施計画の倫理審査、2. 対象者の選定手順の確立、3. 質問紙調査及び乳腺組織検体採取手順の確立、4. ホルモン測定精度の確認、5. データ収集の5つを実施した。研究対象者は、宮城県立がんセンター病院の閉経後女性手術例及び生検例より選定することとし、11月までに、対象者への説明と同意の手続き・検体採取など、2. 3. の一連の手順を確立した。研究実施計画は関連機関の倫理委員会ですべて承認され、ホルモン測定精度の信頼性も確認された。 12月から本格的なデータ収集を開始した。乳がん手術例を症例、良性乳腺疾患手術・生検例を対照として、データ(血中及び乳腺組織中ホルモン値、組織中アロマターゼ活性、生活習慣質問紙調査、臨床情報、病理診断情報)を蓄積している。これまでのところ、少数例の解析で、乳がんの組織中エストロゲン値は、血中の10倍〜100倍高いとの結果が得られている。 平成20年度は、1-5の調査研究以外に、女性ホルモンと乳がん及びその他の女性がん罹患との関連について、先行疫学研究・基礎研究を含めた情報収集も行った。
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Research Products
(2 results)