2008 Fiscal Year Annual Research Report
C型慢性肝疾患での肝発癌と細胞外マトリックス分解系の遺伝子多型との関連
Project/Area Number |
20590779
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
村脇 義和 Tottori University, 医学部, 教授 (90144659)
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Keywords | 遺伝子多型 / 肝発癌 / C型慢性肝疾患 / MMD-7 / MMP |
Research Abstract |
C型慢性肝疾患では肝線維化の進行とともに肝発癌率が高くなり、肝硬変では年率7-8%と非常に高いことが知られているが、肝線維化と肝発癌との関連メカニズムについは明らかでない。肝細胞癌は線維肝/硬変肝に発症するので、発癌後に発育成長するには周囲の結合織を融解する必要があり、この過程に細胞外マトリックス分解酵素(MMP:matrix metalloproteinase)が強く関与している。本研究ではC型慢性肝疾患での肝線維化進行度別での肝発癌率が異なる理由の一つに宿主側因子が関与していないか、細胞外マトリックス分解系に関与する酵素、サイトカインの遺伝子多型を解析し、肝線維化と肝発癌の関連メカニズムを検討する。本年度はmatrilysin-1(MMP-7)、MMP-3,IL-1B,TGF-B1に関して検討した。MMP-7-181A/G多型頻度を慢性肝疾患と肝細胞癌群で比較すると、前者でAホモ型88%、ヘテロ型11%、Gホモ型1%、後者でそれぞれ82%、18%、0%であり、両群問で差が認められなかった。 基盤肝病変をそろえて、慢性肝炎、肝硬変に分けて、MMP-7多型頻度を検討したが、肝発癌との関連は認められなかった。一方、現在進行中のデータであるが、肝細胞癌患者ではIL-1B-31T Homozygote、TGF-B1+869C carrier、MMP-3-1171 5A carrierの頻度が明らかに高いことを認めている。
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Research Products
(2 results)